私も属している「こころ塾」のセミナーで毎年講師をしてくださっている先生がいます。
埼玉学園大学人間学部心理学科教授の杉山雅宏先生、その先生が書かれた本です。
先生は学校臨床に造詣が深く、埼玉学園大学の臨床心理カウンセリングセンター長をなさっています。
私も10代のお子さんのことでご相談をお受けすることがあります。
学校でのいじめ、愛着の問題、発達の問題、様々なことがあります。
子どもが不登校になると、子どものカウンセリングをして欲しいと言われる方が多いのですが親御さんとお話させて頂きたいと考えることも多いです。症状を呈しているお子さんはIdentified patientなのかもと感じることもあります。
共通するのは「自分は愛されていないのでないか」「自分はまわりの期待に応えられずダメな人間なんじゃないか」という思いがあるように思います。
しかし、様々な痛みや苦しさがあっても生き抜いていま、ここにあること、それは何より尊いことです。我が子を腕に抱いた時の気持ちを親は思い出すことができます。
杉山先生のこの著書はとてもわかりやすく書かれています。当事者である、子どもとその親御さんへの優しく、深い応援です。
悠々舎 東京六法出版
900円+税